2022年12月17日土曜日

LET中部99回研究大会参加 2022.12.17

 講演 「GIGAスクール構想の進むさき」 髙谷浩樹

教育のICT

・PISA調査で教育現場でコンピュータを使用する頻度:日本は低い
・今後の方向性:Digitization(紙をPDFにしただけ)  -> Digitalization(データを活用) -> Digital Transformation(データ駆動型教育)

企業への懸念

1)データの囲い込み:企業がデータを自社内利用だけにとどめる
2)ベンダーロックインが起こっている:企業の独自システムにのみ対応する製品
3)個人情報の粗雑な扱い:学校で受けた模試結果を予備校が持っている

カスタマーサクセスへの視点がない??

データサイエンティストに必要な3要素(DS協会)が必要
1)ビジネス力
2)データサイエンス力
3)データエンジニアリング力 

現状:理工系人材(日本は17%2017年)不足
大学のデジタル人材育成(3000億円)→ IT企業にしか行かない

新たな学術:あるべき教育の可視化
DXで非認知能力の把握が可能となれば,学習指導要領の育成すべき資質能力3つの柱を観客的に評価できる可能性がある。

「データを使うとよいことがある」という意識が芽生えないと難しい。

髙谷先生への連絡はgmail

第1発表教室

司会業務

1 天野 修一(広島大学)「非同期型オンライン英語授業の成果と課題:三年間の総括と今後の展望」

参加者約15名 

内容 
広島大学スーパーグローバル人材育成事業として設定されている,TOEIC単位認定を認める英語授業において,コロナ禍により,対面式授業を行うことができなくなったために,オンラインに適した教材へ変更し,オンラインで対面と同様の活動を行ったところ,対面式授業と同様の結果が見られたことが報告された。

質疑応答
・授業についての質問に対しては,次のような説明があった。1)授業は必修科目であり,受講生はTOEIC730点を目指すが,基本的には,4技能を中心とした一般的な英語力を養う授業であること,2)TOEICの点数に関係なく,通常通りに評価が行われること(730点未満であっても必ずしも不可になるわけではない),3)オンライン授業であるが,内容(課題)は,単位時間数通りの学習時間数を必要とするレベルになっていること,4)730点を取得すると,次の学期の授業の単位が認定されること,5)コロナ禍後に対面式に戻った場合は,教材や方法を検討するつもりであることなどが説明された。

・モチベーションや学習方法についての質問に対しては,データの分析より,締め切りぎりぎりに課題を行う学生が多いこと,そうした学習方法を取っている学生は効果的な学習ができていないことなどが説明された。

2 岡田 美穂子(金城学院大学)「教師の英語使用による日本人高校生の英語能力伸長への効果に関する一考察:エッセイライティングとアンケート回答を通して」

参加者約15名

内容
「英語の授業は英語で」という平成25年の学習指導要領直前に,English Writingの授業で,英語で行った授業と日本語で行った授業のエッセイライティングの評価および語数・異語数等を比較したところ,統計的には差がなかったという報告がなされた。

質疑応答
各クラスの指導教員がどのような連携を行ったのかという質問があり,指導教員は同一人物(発表者)であるとの説明があった。

3 中川 右也(三重大学)「ミニ講座:文献の探し方」ワークショップ

参加者約15名

内容
なぜ文献が必要か。という問いから始まり,文献からの知識,客観性の確保,論の進め方の理解などの他,ニッチを発見し,新しい発見(独自性・新規性)を提示するために必要不可欠であることなど,文献調査の重要性を確認した後,CiNii,Google Scholar,Lingistics Bibiliography,ERICの紹介があった。後半では,Google Scholarを用いた文献検索のワークショップが行われた。